猛暑日の続く今日この頃。

日中は何もしなくても汗が吹き出し、まるでサウナにでも入っているようで下手に外出も出来ない。

しかし、夕暮れ過ぎれば心地好く、夜なんかは星を眺めながら「屋内に戻るのが勿体無いなぁ」なんて想う日々です。

 

夏の夜といえば、先週は京都の‏祇園祭が3年ぶりに復活したと全国的に話題となりました。

帰って来た夏の風物詩に人々は大賑わい、多くの方々が宵山を楽しまれたそうです。

春夏秋冬がハッキリと現れる京の都。

夏は蒸し暑い熱気に包まれ、冬は厳しい底冷えが訪れる。

ただ暮らすには一見辛く思えるそんな難点も、日本人は「四季を楽しむ」という和の精神から世界へ誇れる『特色』に変えてしまいました。

夏は暑く冬は寒い、「だからこそ」四季が有る。

蝉の声が聞こえる「

七夕に願う「

盆参りで先祖を思う「

海へ出掛ける「

色も形も無いけれど、人々が心に想うことで現れる不思議な存在。

暑かったり寒かったり「嫌だなぁ」と感じることも「夏だから」と想うだけで許せてしまう。

どころか、よろこびにすら転じることだろう。

「名前を付けられれば、人間はその事柄と関係を持てるようになる」

ドイツの児童文学作家「ミヒャエル・エンデ」さんの言葉

 

色も形も無い人々の想い

それらを後世へ繋ぐ為、私たちは有りとあらゆるものへ「名前」を付けてきた。

思うようにならないこの世の中を、想うことでよろこびへ繋ぐ。

誰から教わるでもなく身に付いた日常、当たり前に享受して来た「四季」の存在。

それら全てが、先人より賜ったよろこびなのかも知れない。

そんな「夏」を想いながら、今日も一杯。

 

 

片岡妙晶

真宗興正派 僧侶・宇治園製茶公認日本茶大使

ネコさんと売茶翁が好き

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