エアコンが壊れた。

大寒の候、世界が私の熱を奪いにかかる。

ささやかな抵抗として、ババシャツを3枚重ね着、腹巻と股引きを履いて、モコモコジャージに半纏をON。
フードまでしっかり被り、首にはマフラーを巻く。

まだ寒い、身体の芯が冷えている。

熱めの白湯を流し込むと、体内の通り道がわかった。
そこからじんわりと広がる温もり、これは良い。

そうして、沢山飲んだら気持ち悪くなった。水腹だ。

これは部屋でじっとしていてはいけないと、買い物がてら散歩に出掛けた。

近所のスーパーへテクテクと、何故か道を間違えたので3時間歩いた
家に帰るとじんわり汗をかいていた。

細胞の活性を感じる温もりと心地好い疲労感で、晩御飯が美味しかった。

夜はしっかり湯船に浸かり、身体が冷めないうちに布団へ潜り込んだ。

快適さは無かったが、暖房でぬくぬく過ごす一日とは違う充実感。
「たまにはこんな日も良いな」と思える程度には楽しかった。

禍福は糾える縄の如し

If we had no winter, the spring would not be so pleasant.
If we did not sometimes taste of adversity, prosperity would not be so welcome.

妙晶は、エアコンと引き換えに温もりのよろこびを手に入れた。

片岡妙晶

真宗興正派 僧侶・宇治園製茶公認日本茶大使

ネコさんと売茶翁が好き

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